
オービス(Orvis)をご存じでしょうか。
フライフィッシングのブランドとして知っている人もいれば、シャツやジャケットで見かけたことがある方もいると思います。
Stock HillではOrvisも取り扱っています。
理由は僕たちが好きなブランドだから。
ここではその歴史と魅力をお伝えします。
電話も電球もまだ存在しない時代
1856年、電話も電球もまだ存在しない時代に、チャールズ・F・オービスはバーモント州マンチェスターに小さなフライフィッシング用品店を開きました。
チャールズはフライフィッシングを愛する作家兼起業家で、1874年には現代フライリールの原型となる特許リールを発明しました。
オービス公式サイトでは「現代初のフライリール」と位置づけており、現代のフライリールはほぼすべてこの設計を起点としています。
創業の理念はシンプルでした。
最高のフライフィッシング用品を提供すること。そして顧客満足を何より大切にすること。
その哲学は170年後の今も変わっていません。
フライフィッシングという文化を守り続けた
フライフィッシングとは、羽毛や毛糸で作った虫や小魚そっくりの疑似餌(フライ)を使う釣りです。
道具と技術と自然への観察眼が揃って初めて成立する、奥深いスポーツです。
オービスは現在、世界最大のフライフィッシングブランドです。
毎年1万5,000人以上に無料でフライフィッシングの基礎を教えています。
オービスを救った男、ライ・パーキンス
大恐慌でオービスは壊滅的な打撃を受け、1939年には従業員がわずか2人になりました。
そこを救ったのがライ・パーキンスです。
1927年クリーブランド生まれ、大学時代の1948年からオービスの顧客だったライは9ヶ月の交渉を重ね、1965年1月1日に40万ドルで会社を買収しました。
それから27年間で、従業員20人・年商50万ドルの会社を従業員700人以上・年商9,000万ドルのブランドへと成長させました。
ただしライは「ビジネスマン」という言葉が似合わない人物でした。
93歳で亡くなるまで年間250日以上、狩猟と釣りをフィールドで過ごした生粋のアウトドアマンだったからです。
L.L.ビーンもエディー・バウアー同様に、
ガチのアウトドア好きが作ったブランドは、とても強いですね!


犬は、パートナーだった
ライがオービスにもたらしたもうひとつのものが「犬」です。
今のオービスは犬専用ページがサイト内に独立して存在するほど、犬がブランドの柱のひとつになっています。
きっかけはシンプルでした。ライの息子パークがイギリスのセールスマンから送られてきた快適なベッドをヤギが気に入っていたところ、家族の犬たちがそのベッドを奪ってしまいました。
それを見たライはこう言いました。
「家中の犬たちがこのベッドをこんなに気に入っているのを見て、これは犬好きな顧客にぴったりの商品だとわかった」。
1970年代後半、アメリカで初めて販売された犬専用ベッド「オービス・ドッグネスト」が誕生しました。
この商品は100万個近くを売り上げ、オービスが「フライフィッシングと犬のブランド」として認知されるきっかけになりました。
2009年からはモリス・アニマル・ファウンデーションと組み、犬のがん研究を支援しています。
その活動の中心にあるのが「カバードッグ・コンテスト」だ。
これは、オービスが2009年から毎年開催している犬の写真コンテストで
お客さんが自分の犬の写真を投稿し、他のお客さまが投票する。
1票ごとに1ドルがそのまま犬のがん研究に寄付される仕組みで、受賞した犬はオービスのカタログ表紙を飾る。
これまで107頭が殿堂入り(Hall of Fame)を果たし、コンテストを通じて集まった寄付は200万ドルを超えた。
利益の5%を自然保護へ
1980年代、ライは税引前利益の5%を自然保護団体に寄付し始めました。トラウト・アンリミテッド、ネイチャー・コンサーバンシー、ラフドグラウス協会など、ライが生涯愛したフィールドに直結する団体ばかりです。
オービスのフライフィッシング専門家トム・ローゼンバウアーはこう語っています。
「これは偽善的なビジネス上の決断ではなかった。ライは自分が愛するこの世界の管理者でありたいからやっていた。利益が足りない年は、一人の顧客にも従業員にも黙って、ポケットマネーを使っていた」
ファミリー経営であり続けること
1965年から60年以上、パーキンス家が守り続けてきた会社です。
ライが1992年に引退すると息子のパークが社長に就任し4倍に成長、現在は孫のサイモンが社長を務めます。
家族全員が、仕事を離れても釣りをして、犬を連れてフィールドに出て、自然の中で過ごしています。
オフィスの外でも同じ価値観で生きているから、会社の方向性がブレない。
サイモンはそれを「目的主導型のビジネス」と呼んでいます。
170年守り続けた哲学が、古着として今ここにある
フライフィッシングという文化を170年守り、犬をパートナーとして大切にし、自然保護に本物の意志で取り組み、世代を超えてファミリーが経営し続けた。
僕たちがOrvisに魅了されるのは、たぶんそういうことだと思います。
📍 埼玉県北葛飾郡杉戸町下高野2376-3
🕘 24時間365日営業(無人)






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